アズテック(未完)
アズテックは手で触らなきゃ消えないんだよね?という疑問から勝手に妄想したSS。
アリンはマックスの半奴隷、マックスはセシリアにお熱という設定です。
ラストも出来上がってるんですが、やっぱり途中で気力が尽きる。
えろは書くの大変だなぁ。
「おや……アズテックがもうないな」
アイテム袋の中身を確認しながら、マックスがつぶやいた。
「カディエ、アリンにアズテックを作らせておいてくれないか」
窓際で日向ぼっこをしていたカディエは、マックスのほうへ向き直り、小首を傾げながら返事をした。
「アリンに?」
しばらく考えた後、首を縦に振る。
「……そうね、彼女なら作れなくもないわね。
明日のお出かけまでにいくつできるかわからないけど、わかったわ」
「頼む」
マックスはスパイクハンマーセットの手入れを始めた。
「アリン、今日は貴女に神秘のボール『アズテック』の作り方を伝授するわ」
「え……えぇっ、アズテックを?!
ほ、本当ですか?」
アリンの驚きようは大変なものだ。
「本当か嘘かなんて。
私が誰だと思ってるの?」
ちょっと意地悪そうに微笑するカディエ。
なにせカディエは、かつてパンヤ島が危機に陥った際、アズテックを作った偉大な魔法使いのひとり。
その彼女が言うのだから、間違いはないだろう。
アリンはあわてて訂正する。
「そ、そうですよね……カディエ先生が言うんですものね」
自然の生命力を凝縮して作られるアズテック。悪の結界を破った魔法の結晶。
それを、自分が、作る。
アリンの胸は高鳴っていた。
「じゃあ、薄着になってきてね。
あっちがバスルームだから、そこで着替えられるわよ」
カディエは部屋の奥を指差した。
薄着……?
まだちょっと肌寒い季節なのだが、アズテックを作るためなら仕方ない。
バスルームのそばでいそいそとワンピースを脱ぎ、カディエの元へ戻った。
「それじゃあ、まずベッドに横たわってね」
「ええ?」
アズテックを作るのに、どうして寝転ばないといけないんだろう?
アリンは混乱し始めていた。
「じゃあちょっとお腹が寒いけど我慢してね」
そう言うと、カディエはアリンのキャミソールをぐいっと引き上げた。
「ちょっ……せ、先生?!」
いきなりのことにびっくりして飛び起きそうになるアリン。
「こら。
おとなしくしてないと、作り方教えられないでしょう?」
「だ、だって、いくらカディエ先生でも、ちょっとこれは恥ずかしい…です……」
顔を真っ赤にしながら、アリンは視線を逸らした。
「それじゃ、自分でするのね。
横になったままで、おなかを出してくれるかしら」
ふわふわと宙で脚を組みながら、アリンに指図する。
「お、おなか……ですか」
「そうよ。
下腹部におまじないしなきゃ」
おなかにおまじない??
アリンの混乱はさらに続く。
「うーん、おなかが半分しか見えないから、下着もちょっと下ろしてくれないかしら」
「え、ええ……」
もじもじしているアリンを見て、カディエは眉間にしわを寄せた。
「おなか隠れてたら、アズテックが作れないのよ。
ささ、おなか出して頂戴ね」
「は、はぃ……」
顔を真っ赤にしながら、アリンは少し、下着をずり下ろした。
「うーん、もうちょっと、下」
「えっ……も、もっとですか……」
さらに下着をずり下ろす。大事なところが見えてしまいそうだ。
恥ずかしさが限界を通り越し、アリンは今にも爆発しそうだった。
でも、アズテックを作るためならば。
アリンはぐっと我慢する。
「うん、まあ、それくらいでいいでしょう。
では……」
カディエは魔法の棒を手にすると、アリンの下腹部に軽く当てた。
「は、はぅ!?」
ビックリして、アリンの身体が跳ねる。
「だめ、おとなしくしてて。
魔法陣が描けないでしょう」
カディエはそのまま棒をゆっくり走らせ、アリンの下腹部に魔法陣を描き始めた。
棒が肌の上を滑るごとに、ぞくぞくと身体になにかが走る。
くすぐったいような、気持ち悪いような、言い表しにくい感覚。
「せ、先生……」
身を震わせながら、アリンはカディエのほうへ首を向ける。
カディエは真剣な表情で、魔法陣を描き続ける。
「これが、アズテックを作るための魔法陣よ。
よく覚えておきなさい……」
下腹部に目を遣ると、ぼんやりとした光を帯びた魔法陣が描かれているのがわかった。
部屋の空気はひんやりとしているのに、下腹部だけほんのりと温かい。
カディエは強く目を閉じ、額の前に杖を掲げた。
「そして……イメージを強く持って、呪文を唱えるのよ。
……~~!」
何事かつぶやいた後、杖で魔法陣を指す。
魔法陣がまばゆく輝くと同時に、アリンの下腹部が猛烈に熱くなった。
「あ、あぁあ?!」
あまりの熱さに、思わず仰け反ってしまう。
「先生、お…っ……おなかが、熱いです……っ!!」
「貴女のおなかに自然の気が集中していくからよ。
さあ、下腹部に意識を集中させなさい」
魔法陣はますます輝き、下腹部がどんどん熱くなっていく。
意識が飛んでしまいそうだ。
「せ、先生、熱い…ょぉ……っ!」
「アズテックを作るにはね、触媒として乙女の肉体が必要なの。
自然の生命力を、胎内に凝縮させて生み出すのよ。
魔法に長けた者であればあるほど、純度の高い結晶が出来上がるの……」
アリンの頭の隅に、アズテックに関する文献が浮かんだ。
アズテックは、手で触れると消えてしまうものではなかっただろうか?
「せ、先生、アズテックって、わたしのおなかの中に、できるんですか……?」
カディエはそっとベッドに腰掛け、アリンの顔を覗き込みながら答えた。
「そうよ、貴女のおなかの中で魔法の結晶が育つのよ。
貴女の胎内で生まれるアズテック、貴女はそれを『産む』の。
生まれたアズテックは手で触れさえしなければ消えやしないわ」
熱が、下腹部の一点に集中する。
「ひぃ、熱…ぅ……!」
堪え切れず、涙が零れる。
カディエはアリンの頬を伝う涙を指先で軽く拭うと、耳元に顔を近づけ、少し艶っぽい声で囁いた。
「そしてね、アズテックを産む為には、強い刺激が必要になるのよね……」
そのとき、勢いよく扉が開く音がした。
「カディエ、アズテックはできたのか?」
マックスの声だ。
「えっ、マックスさ……!?」
アリンの口を塞ぎながら、カディエはマックスのほうを向いた。
「ん……まだよ。 今、生命力を凝縮していたところなの」
「なんだ、まだイッてないのか?」
(えぇ!?)
マックスの言葉に思わず驚き、アリンは手足をばたつかせた。
「これからって時に貴方が入ってきたのよ。
……ちょっと、暴れないの」
-未完-
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