烏の贋物(レプリカ)

烏はこの世で一番綺麗な鳥だと思います。
烏になれなかった僕の詩です。
あまりピンとこない方は、どうか烏の綺麗さを、および鵲の姿を知って下さい。
悪魔がどんなに魅力的に映るのかを、天使がどんなに神秘的に映るのかを、そしてそのどちらにもなれない人間はどんなに苦しんでいるのかを。


いつの日もそうだが
劇的な出逢いというものは
意外な場面シーンにあるもので
夢にまで見た『存在(もの)』は
意外なものが教えてくれる

触れるのも“こわい”くらいの『存在(それ)』は
さすがに 夢にまで見ただけあって
そのまま
夢で終わってしまうことがある

『存在(ソレ)』ヲ忘レヨウト “偽物”ノ『恋』ニ 何度モ走ッタ--。

けれど 『存在(それ)』は“夢”だけあって
忘れ難い
心の何処かで いつもいつも 笑っている

僕に背を向けて

強くなりたいがために
悲しみと綺麗さを合わせ持った
青い翼がほしくなる
だけど 青い鳥は
全てを飲み込んでしまうほどの青い色の鳥は
何処にもいない

だから『烏』に憧れた
『存在(それ)』を教えてくれた『烏』
なにより力強い 黒い黒い翼が
だから烏になりたかった

でも
僕がなれた“鳥”は
烏の贋物
誰にも見えない青い硝子の『鵲(カササギ)』
あるはずもない鳥
僕はそうなっても
『存在(それ)』の夢を見続けている

“心配ナンカイラナイ
夜マデニハ 橋ヲカケテアゲヨウ
遠ク離レタ心ハ
赤イりぼんデ 僕ガツナギ止メテアゲルカラ
僕ヲ信ジテ
心ニカケル橋
幸セデアルヨウニ祈ルヨ”

……僕ハ鵲。

lyrics

Posted by CINDY